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光の種

白夜、黒昼みたいな都市全体に影響を及ぼす事件はごく稀にしか起きないからな。
翼が自爆することは何回かあったな。
どれも各自の巣くらいにしか影響を及ぼさなかったけど、L社は違った。
その1週間は都市全体が眠りこけたみたいだったな。

――――Library of Ruina ローラン

都市の人間にとっての恐怖・未練・信念・妄執……それらの価値観を【光の種】と呼ぶ。
初期作成の状態では後術の【光の種表】を1d10を振る、もしくは任意に1つ選択して内容を決め、キャラクター独自のものとする。
また、都市の残酷な連鎖によってどれだけ自己矛盾や葛藤、心の傷を抱えているか表す値を【ねじれ点】と呼び、多くの場合、【光の種】に関連する感情の変化によって増減する。
キャラクターは通常0から5点の【ねじれ点】を持っている。【ねじれ点】が5点たまった場合、即座に(もしくはセッション終了時毎)に【ねじれ判定】を行う。失敗した場合、【ねじれ】と呼ばれる怪物へと変貌する。
【ねじれ】となったキャラクターは稀な例を除いて意思の疎通はもはや不可能であり、多くの場合討伐対象として扱われるため、実質PCとしての使用は不可能となる。
【ねじれ判定】については後述の「ねじれとEGO」にて解説する。

○発芽率
そのPCの光の種がどこまで成長したかを示す指標。初期値は0%で、成長するたびに数値が増加し、高ければ高いほどねじれのコントロールが容易になり、EGOの獲得・使用に影響を与える。
詳細は後述の「ねじれとEGO」にて解説する。

【光の種表】
1:力こそが全て
2:目指すべき目標
3:決して曲げたくない信念
4:忠誠。誰かに対する恩義
5:隠したい過去・後悔など
6:守りたいものがある
7:地位への固執
8:特定の人物・組織への復讐
9:技術崇拝
10:特定の何かへの妄執

発狂

キャラクターには初期作成時には【狂気点】と呼称するポイントが5点定められており、シナリオ開始時は0の状態である。
最大値に達すると【発狂】状態に至り、【発狂表】のいずれかの負の効果を発生させる。
狂気点は【POWボーナス】の値だけ最大値が上昇する。例えば【POWボーナス】が+1だった場合には狂気点の最大値は【6】となる。
【狂気点】は多くの場合、都市における不条理、狂気的な真実を垣間見たり、精神的な攻撃を受けることによって崩されていく。
そういった事象に遭遇した場合、キャラクターは【恐怖レベル+7】の目標値で【精神力判定】行う。
また、狂気点が0になるごとに後述の【ねじれ点】も1点上昇する。

【狂気点】の上昇量は相対した事象の【恐怖レベル】によって増減する
【恐怖レベル】は1~13段階で存在し、【レベル】を基準とした値の差に準じた以下の表で上昇量が決まる
達成値が目標値未満であれば精神力判定は失敗し、【恐怖レベル-レベル】の値と下記の【狂気点増減表】に応じた狂気点が上昇する。
達成値が目標値以上であれば精神力判定は成功し、失敗時に対して狂気点の上昇量は1段階下がる。
精神力判定にてクリティカルが出た場合は失敗時に対して狂気点の上昇量は2段階下がる。
精神力判定にてファンブルが出た場合は失敗時に対して狂気点の上昇量は1段階上がる。

○精神力判定の一例
レベル【3】でPOW【12】のキャラクターが恐怖レベル【5】の存在に対して精神力判定を行う。精神力判定の基準値は【POWボーナス+2d6】である。POW【12】の場合、POWボーナスは【2】であるので【2+2d6】となる。
恐怖レベル【5】の存在への目標値は【恐怖レベル+7】であるので【12】となる。このキャラクターが精神力判定に成功するには2d6で10以上の出目を出さなければならない。
判定に失敗した場合、恐怖レベル【5】に対してレベルは【3】であるのでその差は+2となり、3点の狂気点を上昇する。
判定に成功した場合、失敗の場合と比較して1段階上昇量が下がるのでその差は+1となり、2点の狂気点を上昇する。


【発狂】状態は戦闘開始直前に発生した場合には1d10幕の間、探索行動中には1d10時間の間継続する。
【対話判定】に成功することで【狂気点】を1点減少すると共に解消することができる
達成値は【APPボーナス+2d6】
目標値は【発狂したキャラクターのPOWボーナス+7】
探索中の対話判定は1時間につき一人のキャラクターに対して1回のみ行うことが可能で、失敗した場合1時間後に再度判定を行うことが可能。
戦闘中の対話判定は1幕につき一人のキャラクターに対して1回のみ行うことが可能で、3点の【光】を消費する
シナリオ終了時には狂気点を0に戻す。


【発狂表】
1:殺害衝動…周囲に居る自分以外の存在すべてを排除することによって安寧を得ようとする。
探索中:その場にいるすべてのキャラクターと敵対的になり、強制的に戦闘を開始する。
戦闘中:ダメージ量増加+3 攻撃対象を敵味方関係なしにランダムに選択・攻撃行動のみ選択可(回避・防御使用不可)

2:狂気伝染…パニック状態になり、周囲の存在すべてが自身に危害を加えようとする何かに見えてしまう。
探索中:その場から逃走を図ろうとする。対話判定を試みるなど接触を試みる場合、そのキャラクターと敵対的になり、強制的に戦闘を開始する。
戦闘中:混乱ダメージ量増加+3 攻撃対象を敵味方関係なしにランダムに選択・攻撃行動のみ選択可(回避・防御使用不可)

3:自傷行為…極度のストレスを誤魔化そうとするあまり、自傷行為によって解決しようとする
探索中:1時間に1回、自身に最大HPの10%のダメージを与える。またこの狂気の間は回復アイテムなどを用いた治療を行えない。
戦闘中:毎幕1回自身に通常攻撃のダメージ

4:ヒステリー…直視した現実に耐えかね、不平不満を喚き散らす。
探索中:1時間経過するごとに周囲のキャラクターすべての狂気点を1点減少させる
戦闘中:毎幕味方全員のMPを10%減少

5:視野狭窄…心因性の視覚・聴覚の障害が一時的に発生する。
探索中:視覚・聴覚などを用いる行為判定に-4のペナルティ
戦闘中:自身の光最大値-2

6:気絶…強すぎる刺激に耐えることができず、意識を失う。
探索中:狂気状態が解除されるまでの間、行動不能状態になる
戦闘中:狂気状態が解除されるまでの間、行動不能状態になる

7:意識散漫…辛うじて意識は保っているが、激しい動揺によって思考停止に至る。
探索中:INTを用いる行為判定すべてに-4のペナルティ
戦闘中:マッチを組めなくなる

8:疑心暗鬼…味方であるはずの人間が誰一人信用できなくなり、行き過ぎた警戒心は味方の行動を阻害する。
探索中:自分を含む味方キャラクターが行為判定を行うとき、-2のペナルティ
戦闘中:味方全員の光最大値-1

9:身体症状症…ストレスが限界を迎え、身体機能に著し悪影響を及ぼす。
探索中:肉体的な能力を用いる行為判定に-4のペナルティ
戦闘中:毎幕虚弱2・武装解除2・束縛2のいずれかを得る

10:恐怖症…受け入れがたい現実から逃れようと、あらゆる手段を用いて逃走を試みる。
探索中:その場から逃走を図ろうとする。逃走妨害判定に成功することで一時的に抑え込むことができるが、拘束が解けた場合再び逃走を試みる。
戦闘中:毎幕の行動が強制的に逃走準備に固定される。閉鎖空間の場合は行動破棄として扱う

【狂気点増減表】
-1:減少なし
0:1点の上昇
+1:2点の上昇
+2:3点の上昇
+3以上:5点の上昇

【恐怖レベルの大まかな基準】
1:死体を見る 
2:惨殺死体を見る
3:都市怪談級のねじれと遭遇する 親しい人間が目の前で死ぬ
4:都市伝説級のねじれと遭遇する
5:都市疾病級のねじれと遭遇する 8時のサーカス団員
6:裏路地の夜で掃除屋の群れと遭遇する
7:トマリー
8:都市悪夢級のねじれと遭遇する 泣く子本体
9:ピアニスト
10:都市の星級のねじれと遭遇する
11:白夜と遭遇する
12:【規制済み】の眷属と遭遇する
13:【規制済み】と遭遇する 特異点の真理を垣間見る

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